2021年9月。新型コロナウィルスの世界的な蔓延により、1年延期して開催されたフットサルの世界大会。
2大会ぶりに出場したフットサル日本代表はスペインらが同居するグループステージに挑んだ。初戦のアンゴラ戦で快勝し臨んだ第2戦目のスペイン戦。直近2回の親善試合で力の差を見せつけられた相手に一時リードするも逆転を許し敗戦。しかし優勝候補相手に一歩も引かない試合を見せた。3戦目のパラグアイ戦は先制に成功するも接戦の末に逆転を許し連敗。しかしグループステージを3位で突破。決勝トーナメント1回戦では最多優勝を誇るブラジルと対戦。先制に成功しスペイン戦同様に世界の強豪相手に引かない試合を見せ善戦するも、個々の高い能力の前にベスト16の壁をまたしても破ることができず敗退。
しかし、2大会ぶりに世界大会の舞台に立ち、各国の強豪国と渡り合う姿は、他の国と同様にコロナ禍に於いて好きなものを気兼ねせずに楽しむことができない日本のフットサルファンに勇気と感動を与えてくれるものだった。
さて、今回は大会直前にインタビューを受けて頂いた清水選手を再び招き、SHOES SESSION ”AFTER TALK”と題して再度対談企画を実施。
スペインと日本をオンラインで繋ぎ、世界大会に参加してみて改めて感じた日本の強み、世界の強豪国との差、世界大会で見られた戦術スタイル、刺激を受けた選手、そして今後どういう選手へと進化していきたいかを語ってもらいました。
世界大会前の対談記事はこちら→hummel×清水和也×RODA SHOES SESSION “SPECIAL TALK”
Profile / プロフィール
清水和也
フットサル日本代表の絶対的なエース。ポジションはピヴォ。2014年にフウガドールすみだでトップデビュー。現在はリーガ・ナシオナル(スペイン1部)のコルドバ・パトリモニオにて活躍中。
谷口隆哉
RODA STAFFで神奈川県フットサルリーグでもプレーする現役選手。RODA内でも特にシューズへの知識と探究心は強く、YouTubeやインスタグラムのライブ配信では呉井とのコンビで活躍。
玉田直哉
RODA STAFFの中でも一番と言っても良いほど国内外のフットサルリーグを細かくチェックするフットサルフリーク。関東フットサルリーグ2部のフェニックス横浜でプレーする現役選手。
RODA谷口:まずは清水選手、世界大会お疲れ様でした!寝不足がめちゃくちゃ続く数週間ではありましたが、やはり観戦していて興奮する試合ばかりでしたし、清水選手はじめ日本代表から感動をもらえたと改めて感じています。
世界大会前の対談時でもお話をされていましたが、今回は清水選手にとって初の世界大会でしたが実際に戦ってみていかがでしたか?
清水選手:ありがとうございます。世界大会を終えてみて”2つの感情”で自分が動いているなと思いました。まずは本当にたくさんの人達に世界大会を戦う日本代表の姿を見て頂いて、「良かった!」「感動をありがとう!」など、感謝の言葉をかけて頂きました。
自分達の頑張ってる姿で元気だったり活力を与えられたということが選手として本当に幸せだったなと思いますし、自分がプレーをしている意義を感じられて率直に嬉しかったです。
あとは個人的な部分に考えを置いて見ると、自分が活躍をイメージをしていた世界大会にはできなかったなという悔しさが残っています。自分の中では「もっとできたんじゃないか?」「こういうところが足りなかったんじゃないか?」というのがハッキリと見えた大会でした。率直に嬉しい気持ちとは別に個人的には悔しい気持ちもある感じです。
RODA谷口:なるほど。実際に何試合も戦われて、清水選手の中で色々な意味で印象に残ったことですとか、この試合が自分にとって大事な一戦だったなという試合はありましたか?
清水選手:個人的にはスペイン戦ですね。自分的には手応えがあったりだとか、あと一歩というところまで行けたんじゃないかなと凄く感じてます。これまでスペイン代表と試合をする機会はそんなに無かったんですけど、本番直前に行われたスペインとの親善試合の2試合を怪我により出れなかったというのもあり、非常に心待ちにしていた試合でもありました。
自分がスペインリーグでプレーしているということもありますし、知ってる選手達と国の代表レベルで、何より世界大会で試合ができたことも良かったです。ただ、やはり勝てなかったのは悔しいですし、チームとして何が足りなかったのか見えた試合だったので印象深い試合でした。
RODA谷口:ありがとうございます。さて、話は少し変わりますが、今回の世界大会は清水選手とhummelさんとで共同制作されたコラボシューズを履いて世界大会に挑まれました。実際に履いてピッチに立った時の想いなどはいかがでしたか?
清水選手:そうですね。自分がプロデュースしたというよりは、「こういうカラーが欲しい!」「こういう機能を付けて欲しい!」というワガママを高橋さん(※hummelのシューズ企画担当)にお願いをして作ってもらった一足でしたので、実際に世界大会の舞台で履けたということに関しては非常に嬉しかったです。このシューズを履き、活躍という形で話題を提供したいと思っていました。個人的にはもっと得点を取って注目されたかったのですが、自分の実力不足によってできなかったのは心残りではあります。でも、フットサル選手として限られた選手しか行けない世界大会のピッチで、自分が思い描いたシューズで活躍したいという夢を叶えてもらったのは凄く嬉しかったです。
少なからず僕がこれを履いていることで、hummelの契約選手達はオリジナルのシューズで世界大会に出てるということを、たくさんの人達に知ってもらえたと思いますし、フットサルという競技を知ったり、あるいは始めるキッカケにもなるなと凄く思っていました。
同じhummelの契約選手でもあるアルトゥール選手と星選手も色々な想いを持って世界大会に出ていたと思うんですけれども、日本のために自分自身が出来ることを100%やるという共通した目標があったので、それぞれ色々な想いがあった中でも、一つの目標を持ってチームとして戦えたという意味では、シューズのおかげでハイパフォーマンスを出せましたし、思い入れのある一足になったと思っています。
RODA谷口:実際、RODAのお客様にはシューズマニアの方が多いので、やはり試合を見ていて「清水選手の履いているシューズは何ですか?」という反応も来ましたし、SNSでも話題にしている方もいましたので、やはり気にされる存在というのは一つ大きいんだろうなと改めて感じました。
清水選手はもちろん、星選手もアピカーレを履いていて、アルトゥール選手はレジェンドフライを履いていましたが、そちらの反響も大きく、観ている方は本当にしっかりとチェックしてるんだなと思いました。