BRINCAR古居代表
でも実際、5人制は大事じゃないですかね。
まずシンプルに狭いところでやって、ボールコンタクト6倍ってこと自体で、技術的向上は得られますし、判断する機会も増える。トライ&エラーが6倍ってことですし。
サッカーより急激に成長する機会をもらえるというか。情報量としてはパンクするくらい。
どうやったら上手くなるのか。すぐには解決できない問題がそこにはあるなかで。
技術的なところだと、小学生であると前プレはまったらそこですぐに失点してしまう。それをどういう風に回避するのか、外すのか、仕掛けるのか、そこには技術が求められてきます。
メンタルのところに関しても、勝つ、負ける悔しさも一気に増える。
果たして11人制のサッカーで、みんながどのくらい関わっているのか。サイドバックと、ボランチと、フォワードと、僕からすると4人位じゃないかなと思っています。
4人の連続性がずっと続いて、ボールが移動したことによって、また次の4人、また次の4人って移動しているだけなので、局面でいったらフットサルとそんなに変わらない。
うちにもサッカーチームとうちでやっている子もいますし、サッカーチーム辞めてうちだけでやる子もいますし。だからサッカーやらなきゃいけないってことはまずなくて、大きい問題ではないです。
狭いコートでも、さっき話した原理原則を理解してやれているかってところがちゃんと出来ていれば、特に小学生サッカーが8人制になった今、もうよっぽど、フットサルに、5人制に取り組んでいないチームは後れをとってくるんではないかと思うくらいです。
RODA鶴見
ブリンカールのスクールだけ通って、チームに入っていない子っているんですか?
BRINCAR古居代表
そういう子もいますよ。
でも大体流れとしてはサッカーチームに入りますね。
それ以外では、小学校の時はうちだけでやって、中学に上がったらうちと併用してやるような子とか。中学に上がってもうちだけでやっている子が高校に入って、1年生でレギュラーとったりしている子とかいましたけど。
じゃあそんなに変わるのかっていうと、見る距離、走る距離、というのが変わるくらいで、本当に大事な、1対1止めるとか、仕掛けるとか、もしくは狭い中で崩そうと思ったら3人目の動きってよっぽど熟知していないと、ちょっとでも遅れたらダメなわけで、サッカーだったらちょっとの遅れは大丈夫かもしれない。
よりそれを追求出来ていれば、全然問題ないと思っています。
RODA鶴見
12歳以降で11人制になりますよね。
その時の練習の割合って、フットサルってどのくらい残すんですか?
BRINCAR古居代表
だから難しいですよね。今、ジュニアユースの練習していますが。
じゃあ、センタリングシュートやればサッカーの練習になるのか、どっちが、どれがっていうところですね。
ボールがサッカーボールなのか、フットサルボールなのか。
コートが広いのか、狭いのか。
そこぐらいなので。
僕らはトレーニング自体はニュートラルに、サッカーだからこういうことやるよ、フットサルでこういうのやるよといった、変な線引きはしないで、狭い中でどうするか、広くなって人数増えてどうするか。
サッカーまたはフットサルというか、5人制のフットボールとして取り組んでいます。
線引きせずに両方やっていれば、情報量も半端なく増えるので、そこに向上心が大事になってくると。
いっぱい課題がある中で、何とか上手くなりたいってやっている間にいつの間にか15歳になっている。
つまり夢中になるってことですね。
奥村監督
そうですね、いかに夢中になってやれるかっていう事は大事ですね。
そういう風に指導者が導いていけるかっていうところも。
BRINCAR古居代表
ぼくらの理想もそこです。
楽しさの追求で、最終的には夢中ってとこです。
ゲームをやめなさいって言われるまでやるのに、なぜサッカーの練習だと1時間やって帰ろうとするのか。それを何時間でもやるくらい楽しくする。好きにさせて、夢中にさせる。
夢中になっちゃえば、どんな練習だってやっちゃうので。
奥村監督
練習前に子供たちが遊びで蹴っているのが凄く楽しそうだし、それが一番練習になってるんじゃないかって思う事あります。(笑)
豊島前監督
間違いないです。
指導者がどうこう言っても本人たちがやる気なかったらそれはね。
BRINCAR古居代表
やらされているとやっぱり駄目なんですよ。
自分たちが勝ちたいと思うからっていう風にしていかないと。
RODA鶴見
たまたま僕らはこういうお話が聞けて、すごい感銘を受けて改めて思うのですが、先ほどの話ではないですが、まだまだ声が届いてないというか。
そもそもフットサルしている仲間のなかからでさえも、子供の事となると「サッカーチーム入れなきゃダメでしょ」みたいな話がすぐ出ちゃうんですよ。(笑)
もっといろいろな選択肢があるなかで、フットサルもありだよね、やっぱりフットサルだよねってなっていけばいいなと思って活動していければと思っています。
フットサル、サッカーの育成現場を知り尽くす、3人からいただいたのは正に金言。
フットボールのジュニア育成においての有効性は最早言うまでもなく、改めてフットサル専門店としてRODAに何が出来るのか。
次回完結、鶴見は3人に直球の質問をぶつけます。
「どうすれば上手くなるの?」
子を持つ親なら気になりますよね。
次回、続きは近日公開予定。お楽しみに。