コロナ禍という例年とは全く違う新年度のスタートの中、各関係皆様の甚大な努力の下、神奈川県フットサルリーグが開幕する。
だが今年度のレギュレーションはいつもと全く違う。
前年度からの入れ替え戦がコロナのせいで開催できなかったので、1部リーグに関しては、【下部リーグへの降格ナシ】【下部リーグ入れ替え戦に臨むチームは全て昇格】という異例の措置が取られた。神奈川県フットサルリーグ22年始まってモチロン初めての事だ。
RODAの地元である神奈川県のフットサルリーグを盛り上げたいという願いの下、RODAは8年前から神奈川県フットサルリーグのオフィシャルスポンサーになった。
神奈川フットサルのために何が出来るだろうか?という想いの中で、このような開幕レビューを出せるのは本当に嬉しい限りだ。
さぁ、20-21年度はどのチームが神奈川を制するのか?
RODA独自の視点から今シーズンの展望を見てみよう!!
20-21年度神奈川県フットサルリーグ1部出場チーム(※昨シーズン順位順)
- ホヌ
- 湘南フットサルクラブ
- アルジェマ
- アズヴェール藤沢
- バイラール
- FCまんほーる
- エンカサ
- ジオックスFC大和
- ビンゴ湘南
- フェニックスヴェルダリーロ
- YSCCセカンド
- バディランツァーレサテライト
- 湘南ハイビース
全13チームでのリーグになる今シーズン。まずは各チームの現時点でのまとめをみてみよう。
(神奈川県リーグでは英字表記を認めておらず全てカタカナ表記。Y.S.C.Cなどの略称は認めているとの事なので連盟登録通りに記載)
二部からの刺客がリーグを面白くする。
まずはホヌ。
一昨年18年度にはフェニックス横浜に勝利。昨年度もフェニックスには引き分けるなどして、最高順位となる2位でフィニッシュ。
今シーズンもベテラン選手の補強もあったとの事で、期待は引き続き高い。
ゴレイロにはレジェンド門田選手を筆頭に3人を擁し、往年のセットである北村、小林、村田、峰岸、多田兄弟、更に新戦力(RODAスタッフ勝も入団!)も加え、円熟味と個性ではどのチームよりも群を抜いている。組織立っておらず古き良き昔からの仲間同士でのフットサル時代の最後の世代な気がする。勢いに乗れば普通にいけば優勝候補筆頭だが、、、
今シーズンは県2部からの昇格組が注目を浴びそうだ。
F1リーグに昇格したY.S.C.Cのサテライトチーム、Y.S.C.Cセカンドに関東1部バディランツァーレのサテライトチーム、バディランツァーレサテライトが揃って昇格。
神奈川屈指のTOPチームのサテライトという事で、俄然、今シーズンの注目を浴びる2チーム。
Y.S.C.Cに関しては、さらにその下の下部チームY.S.C.Cネクストも3部から2部に昇格し、全カテゴリー昇格となった作シーズン。勢いに乗っている事は間違いない。
YSCCセカンド、バディランツァーレサテライト共に、TOPチームに補強があり、その分TOPでやっていた選手がサテライトに落ちてくるという他のチームにとっては何とも嫌な陣容になる事は避けられない。
Fや関東の舞台で戦っていた選手が神奈川県制覇のカギになる事は間違いないだろう。
注目選手はなんと言っても YSCCセカンドは古寺 航選手。
FC NAKAIというフットサルシーンを席捲したあのチームから競技へ挑戦した古寺選手。注目度は高い。
バディランツァーレサテライトの注目選手は飯田 恭平選手。勢いに乗った得点力は驚異。
バディランツァーレサテライトもTOPと同様、アグレッシブで攻撃的なチーム、とにかく前からガンガンプレスをかけるスタイルなので初戦から勢いにのれるかどうかがカギになるだろう。
神奈川往年のチームの復権なるか?
神奈川県リーグの歴史は湘南地域から生まれたといっても過言ではない。中でもこの2チームはやはり名門中の名門だろう。
湘南フットサルクラブとアズヴェール藤沢。
この2チームが下位にいるというイメージは全くなく、湘南フットサルクラブに至っては2016年度チャンピオンだ。
長く神奈川県リーグ1部に君臨するこの2チームの強さはなんと言っても組織力の強さ。
小学年代からの育成部門があり、高校在学中や卒業後にTOPチームの練習に参加するサイクルが出来上がっており、若手の新陳代謝には苦労しない。
だが、今年度の湘南フットサルクラブは主力の川崎選手がY.S.C.Cに移籍、大王選手がFCまんほーるに移籍。PIVOの遠藤選手も離脱するなど戦力ダウンが否めない。若手とベテランが上手く融合できるのかどうか?
しかし真面目な湘南スタイルで上位は固いところだろう。
アズヴェール藤沢も下位に居るイメージはなく、大地監督体制4年目の真価が問われそうだ。
注目株は海外に挑戦中だった杉本選手、坂本選手の若手二人の復帰だろう。U18選手を積極的に登録し、安定的な組織とチャレンジ精神は旺盛。今年度期待がかかる。ただ、丹選手の府中アスレサテライト移籍は痛いか。
神奈川県1部の門番
「神奈川県1部の門番」・・・この言葉が意味するところは・・・。
それは、「このチームを倒せるかどうかが優勝のカギ」というチーム。
それがアルジェマだ。
アルジェマに勝てるかどうかが優勝のカギ。フィジカル的要素が強く、高身長の選手が多く、止める、蹴るのスキルも高い。
昨年度得点王の佐伯選手を要するなど、上位チームからすると、ここぞという大事なアルジェマ戦を落としている印象が高い。
昨年度で言えば、ホヌはアルジェマに開幕戦で敗れた。ここに勝っていれば、、という気持ちは大きかっただろう。
アルジェマからすれば、上位を食える力がある分、もちろん優勝を目指したいところだ。1部に上がってから安定して1部にいるという印象があるので今シーズンも大いに暴れてほしい。
第二、第三世代の台頭
FCまんほーる、バイラール、エンカサ、神奈川県で言えば第二世代がマンホール、第三世代がエンカサ、バイラールと比較的若いこの3チームも見逃せないだろう。
特に今シーズンFCまんほーるには多くの補強があったとの事。まんほーるが3部からストレートで駆け上がり、1部で優勝し、関東入れ替えまで進んだあの勢いが戻ってくる予感すらある。今シーズン台風の目になる期待大。
エンカサも今期大量新加入が入ったとの事。昨年度RODAスタッフ谷口が26歳で最年長という、平均年齢の低い若さが売りだったが今シーズンは実力者が多く入り、新加入の八代選手、イタリアへフットサル留学していた土屋選手、バディランツァーレから神奈川県選抜にも選ばれたゴレイロ磯崎選手の加入と若さがうまく融合し勢いに乗れば面白い存在になるだろう。
更に浦安セグンドに所属していた井上選手が選手兼監督を担い、チームが組織化した事は大きい。
バイラール=踊り狂うという意味なだけあって、勢いにのったら止められないのがバイラール。主力ゴレイロでありバイラールの顔と言っても過言ではない井上選手の退団は痛いだろう。
苦戦が続く下位チームの巻き返しは?
今年度降格がなかったため、自動で残留が決まったジオックスFC大和、ビンゴ湘南、フェニックスヴェルダリーロに今期昇格の湘南ハイビース。
残留組は昇格してから苦戦が続いており1部の壁を感じながらもなんとか残留してきたシーズンが続いた。今シーズンこそ壁を乗り越え中堅チームの仲間入りできるシーズンにしたいところだ。
ジオックスに関しては昨年優勝したフェニックス横浜から元々ジオックスの顔だった馬野選手が復帰し、他にも即戦力が加わったので、昨年より底上げは出来たはずだ。
フェニックスヴェルダリーロに関してはU-18の選手もいるが、それよりも去年を経験した選手や若手の新加入選手の融合、そして去年の厳しい試合を経験した選手達の成長が今年の県リーグでどれくらい通用するのか楽しみだ。TOPチームが関東2部に昇格した事もあり、TOP入りを目指す選手たちのギラギラ感が出れば面白いのでは。
STYLEが徹底しているビンゴ湘南も面白い存在。ハマれば大物食いもあるSTYLEに対戦相手は結構手を焼くはずだ。そのSTYLEを更にレベルUPされればリーグをかき回す存在になるだろう。
2009年から神奈川県リーグに参戦し、念願の1部昇格を果たした湘南ハイビースも1部の壁にぶつかるだろうが、組織力を活かして先ずは中位を目指し1部に安定していられるように準備のシーズンになるだろう。
RODA的勝手に上位順位予想(7位まで)!!
1位:ホヌ(強いチームと戦うときの本気度が熱い。)
2位:Y.S.C.Cセカンド(ストレートに行けるほど一部は甘くないと他のチームに頑張って欲しい。という願望)
3位:バディランツァーレサテライト(勢いに乗ったら止まらなそう。楽しさが伝わる。)
4位:アズベール藤沢(若手の活躍が絶対条件か。)
5位:FCまんほーる(ヤドクリコンビの時のような勢い復活?)
6位:湘南フットサルクラブ(若手の覚醒がカギ。)
7位:アルジェマ(徹底したPIVOあてに期待!)
順位予想がこんなにも難しいのかと思えるほどの顔ぶれ。ロンドリーナやランツァーレ、フェニックスが関東に上がった分、物足りなくなるかと思いきや、今シーズンはかなりの混戦になる事は間違いないだろう。
FUTSALのある生活
まもなく神奈川県フットサルリーグは開幕する。
何故、FUTSALを続けるのか?Fリーガーではなく、神奈川県フットサルリーグでFUTSALを続ける理由は何だろう?仕事と家族のバランスを調整しながら、仕事の後、夜遅くまで練習し土日のどちらかは練習試合。犠牲も少なからずある中で、、、それでも県リーガーは蹴り続ける。
夜ごとの練習で仲間とあーでもないこーでもないと言い合いをしながらも、連携を深め、眠い目をこすりながら仕事に行く。全ては土日に行われる県リーグのため。その舞台で思いっきりFUTSALを楽しみにその先に勝利を掴んだ時こそ、、、最高の達成感と喜びがあるはずだ。
JリーガーでもFリーガーでもないけれど、県リーグという舞台は彼らフットサラーにとって表現の場であり、蹴る喜びを体感させてくれる場であり、仲間の尊さを教えてくれるかけがえのない場所なんだと思う。それこそがFUTSALの魅力なのだろう。
そして今回のコロナの影響での自粛期間を受けてある選手はこう語った。
『フットサルから離れた自分が想像できない。コロナの中フットサルから離れて、試合や練習ができず、改めてフットサルが無い生活は考えられなかった。生活の一部になっていたんだなぁと実感。今練習が再開して蹴れる事が本当に幸せ。』
【フットサルのある生活】を生きる彼らがいる限り、神奈川県フットサルリーグはこれからも神奈川で一番エキサイティングなフットサルが繰り広げられる舞台で在り続けるだろう。